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一般に馴染みの無い不動産の競売について解説しています。民法、借家法などの法律知識との関連性もあり、結構煩雑な面もあります。

不動産競売の状況について

「不動産競売の状況」
 不景気になると借入金の返済が困難になっている人や企業が増えていることから、不動産が競売に出されることが多くなります。不動産の競売情報はインターネットで公開されています。最近では物件情報入手の手軽さや各地方裁判所が不動産競売のやり方等の広報により「居住用の住宅取得目的」や「投資目的」のために入札に参加する一般のユーザーが増大する傾向にあります。
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不動産競売について

「不動産競売について」
不動産競売は、不動産を担保にした借入金の支払いを滞った場合に、貸し手である債権者が裁判所を通して不動産を差し押さえ、これをすみやかに売却し、借入金の返済に当てるための制度です。自己名義の不動産でなく他人の不動産でも抵当権の目的になっている場合でも競売の対象になります。通常は、住宅ローンを融資している銀行(順位一番の抵当権者)が裁判所に申し立てるケースが大半です。また会社が倒産し、債務者への清算を目的に競売にかけられる場合もあります。

申請から差し押さえ登記、公告、入札、売却決定、代金納付、登記、配当までの手続きを不動産の所在地を管轄する地方裁判所がおこなうことになります。
売却は「期間入札」という方法で行われ、裁判所が1週間から1ヵ月以内で入札を受け付けて、決められた日(開札期日)の時点での最高価買受申出人に定められます。
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競売の申し立て

「競売の申し立て」
2番、3番の抵当権者は競売を申し立てることはできますが、下位抵当権者にとって、弁済が受けられないことが予想される場合には裁判所は受理することはありません。即ち、1番の抵当権者の貸付債権以上の不動産の落札価格が見込まれる事が条件となるため、2番、3番の抵当権者が債権の回収のために裁判所に費用を支払って競売の申し立てをすることは殆んどありません。競売の申し立ての大半は、銀行、住宅金融公庫などの金融機関、保証会社、その他の債権者で抵当権(1番)を持っている債権者がおこなうことになります。
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競売の種類

「強制競売」
確定判決や公正証書で強制執行を受任する文言が記載されている文書(債務名義)を持つ債権者が、債務者の所有する不動産に対して裁判所に競売を申し立てることです。

「任意競売」
抵当権をもっている金融機関や他の債権者などが抵抗権の実行として裁判所に競売を申し立てることです。
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競売により不動産を取得する長所、短所

<競売により不動産を取得する長所、短所>
 裁判所が提示する競売物件に関する情報や各入札参加者独自の調査により検討することになります。裁判所の執行官が行う競売物件に関する情報調査は、不動産の形状や権利状況に関するものです。物件明細書、現況調査報告書、評価書などを参考にし希望する不動産の相場を把握して入札価格を設定します。競売に参加して最高価格で落札した場合、代金を全額支払うことにより落札者に所有権が移転することになります。この場合、裁判所書記官が職権で登記を行います。

長所
(1) 一般的な市場価格より安い
(2) 登記手続は裁判所が行ってくれる

短所
(1) 事前に敷地内に入れない
(2) 保証金の納付が必要である
(3) 調査を行う期間が短い
(4) 明渡しに困難な場合がある・・法律の勉強が必要です。
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競落人と占有者の関係

<占有者のない状態> 
住宅の空き家状態や更地であれば、物件引渡しも容易に実行できます。

<占有者が存在する状態> 
債務者や担保提供者、または正規の賃借人が生活している場合には、それら占有者と今後の使用料や立ち退きの条件などの交渉をすることになりますが、引越し先等を含め、話し合いが難航することが多く、早期に決着を図りたい場合は、立退き料を支払うことなどの条件提示が必要と思われます。

合意の見込みがない場合には、裁判所に物件引渡しの申し立てをすることになります。買受人は、執行裁判所に、債務者や占有者に対して不動産を買受人に引き渡すことを命じる「不動産引渡し命令の申し立て」を申し立てることができます。
執行裁判所の「不動産引渡し命令の申し立て」に基づき、執行官が同行して占有者に退去を要求し、強制的に実行することになります。
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不動産引渡し命令の申し立て期間

<不動産引渡し命令の申し立て期間>
代金納付後6か月の期間内。
ただし、物件明細書中で明渡猶予期間を認められた者に対しては、明渡猶予期間(代金納付の日から6か月)を経過した日から3か月の期間内。
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明渡猶予制度

<明渡猶予制度>
占有者が民法395条に該当すると裁判所が判断した場合は、物件明細書「物件の占有状況等に関する特記事項」に、“買受人の代金納付より6ケ月の引渡猶予あり”というような文言が記載されています。
改正後の民法395条に規定されている建物明渡猶予制度では、建物賃借人は、建物の競売による代金を競売の買受人が納付した日から6ヵ月間は、当該建物の明け渡しを合法的に拒むことができます。
この明け渡しを拒む期間中は、買受人に対して、占有者(即ち、建物賃借人)は賃料と同額の金銭を買受人に支払う義務を負います。仮に占有者が買受人からこの金銭の支払を督促されたにもかかわらずこれを支払わない場合には、占有者はもはや明け渡しを拒むことはできません。(改正後の民法第395条第2項)。
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抵当権設定登記以前の賃貸借の場合

<抵当権設定登記以前の賃貸借の場合>
賃貸借が、抵当権設定登記前に契約されていた場合、賃借人は競落人に対抗できるものとされるため、競落人は、競落したことを理由に、立退を迫ることはできません。この場合、競落人は賃借人に対する関係では従前の所有者(貸主)の地位をそのまま承継したにすぎないため、従前同様に賃貸借契約は更新されることになります。但し一定の金銭的給付を受け立退きを選択することもできます。(借地借家法二六乃至二八条)。
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短期賃貸借・抵当権設定登記以降の賃貸借の場合

<短期賃貸借・抵当権設定登記以降の賃貸借の場合>
改正民法395条により「短期賃貸借保護」制度は廃止されました。但しH16,3/31までの契約分は短期賃貸借保護が適用されます。即ち、平成16年3月31日までの賃借人であって、差押後に期間が満了しない場合(建物の賃貸借で3年以内の契約の場合)は引渡し命令が出ません。
H16,4/1以降の分は、単なる占有者として「不動産引渡し命令の申し立て」により、ほとんどの場合は、退去の強制執行を受けます。
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短期賃貸借

民法第602条〔短期賃貸借〕

処分につき行為能力の制限を受けた者又は処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。
一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借 十年
二 前号に掲げる賃貸借以外の土地の賃貸借 五年
三 建物の賃貸借 三年
四 動産の賃貸借 六箇月
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短期賃貸借に関する経過措置

第5条 (短期賃貸借に関する経過措置)

この法律の施行の際現に存する抵当不動産の賃貸借(この法律の施行後に更新されたものを含む。)のうち民法第六百二条に定める期間を超えないものであって当該抵当不動産の抵当権の登記後に対抗要件を備えたものに対する抵当権の効力については、なお従前の例による。
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民法第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)

民法第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)

@ 抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるもの(次項において「抵当建物使用者」という。)は、その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。

一競売手続の開始前から使用又は収益をする者
二強制管理又は担保不動産収益執行の管理人が競売手続の開始後にした賃貸借により使用又は収益をする者

A前項の規定は、買受人の買受けの時より後に同項の建物の使用をしたことの対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。
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不動産競売物件入札の方法

<不動産競売物件入札の方法 >
不動産競売は,どなたでも参加することができます。入札の方法を簡単に説明します。
         
1.入札期間を確認  
「期間入札スケジュール表」で,入札期間等を確認してください。

2.物件の選択・調査  
 期間入札スケジュール表の「物件ファイル備付け開始日」以降は,当裁判所執行競売係の閲覧室でどなたでも自由に「物件ファイル」を閲覧することができます。
閲覧できるのは,a)「物件明細書」,b)「現況調査報告書」,c)「評価書」の3点です。
   
 a)「物件明細書」
 物件の権利関係,例えば,建物に占有者がいる場合で,買い受けた人がそのまま引き継がなければならない賃借権などの権利があるかどうか等が記載されています。また,物件買受け後,占有者に対して引渡命令(*後記「6.不動産の引き渡し」)参照)が発令されるかどうかも物件明細書の記載から判断します。
       
b)「現況調査報告書」  
 執行官が物件の現況を調査した報告書です。現況のほか,占有者の氏名や占有権原等が記載され,物件の写真も添付されています。
 なお,現況と言っても,調査時から時間が経過している場合が多いので,実際に自分の目で現地を確認してください(ただし,一部の内覧実施物件を除き,敷地内に入ったり建物の中に入って物件を確認することはできません。競売に付されても,現在の所有者に所有権があるからです。)。

c)「評価書」  
 裁判所の選任する評価人が,当該物件の価格を算定したものです。物件の価格のほか,周囲の環境の概要,行政上の規制等が記載され,周辺の地図や物件の図面も添付されています。
 なお,競売物件は,通常の不動産売買の場合と異なり,占有者がいたり,境界等が不明確な場合があったりしますので,原則として,通常の取引価格より一律に約3割以上安く設定されています。
         
3.入札(及び保証金の納付)  
 入札期間中に当庁執行官にあてて,入札書を書留郵便で郵送するか,または,入札書を持参する方法で入札します。入札の用紙は,当庁執行官室で受け取ってください。入札の際,裁判所が定めた金額を「保証金」として納めます。納付した保証金は,開札後,最高価買受人となった場合は売却代金の一部となり,落札できなかった場合は直ちに返還されます。

*競売対象として掲載された物件が、開札期日まで事件の取下等の理由により売却を中止することがあります。
*必ず入札手続および納付の前に,売却の中止の有無を裁判所で確認してください。
*既に売却中止した物件について,入札保証金を納付されますと還付手続きが別途必要となります。
         
4. 開 札  
 開札期日に,入札書を開封します。開札は公開して行いますので,どなたでも傍聴できます。その場で,最高価買受申出人が定められます。

5. 残代金の納付  
 開札期日から二週間経過後,買受人に「代金納付期限通知書」を送付します。残代金の納付期限は,その通知書を受け取ってから約一カ月後を指定しています。

*最高価で落札しても,代金納付期限までに代金を納付しない場合には,保証金は原則として返還されません。
*残代金は一括して納付しなければなりません。そして,残代金を納めた時に所有権が移転します。その後の所有権移転登記手続は,裁判所の方で行います。
*なお,残代金の一括納付が困難な場合は,取引先の金融機関に相談してください。買い受けた物件に一番抵当権を設定する方法で融資を受けられる場合があります。
       
6.不動産の引渡し  
 代金を納付した買受人は,自ら引き継がなければならない賃借権がある場合を除き,不動産を占有している所有者や占有者に対して,不動産の引渡しを求めることができます。
 従前の所有者が任意に不動産を引き渡さないときなど,一定の場合には,引渡命令の申立をすることができます。引渡命令が発令されますと執行官に申し立てて強制的に立ち退かせることができます。

宮崎地方裁判所HPより抜粋しました。  
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不動産の競売・早分かり不動産の競売実務
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1 不動産競売の状況について
2 不動産競売について
3 不動産競売のしくみ
4 競売の申し立て
5 競売の種類
6 競売により不動産を取得する長所、短所
7 競落人と占有者の関係
8 不動産引渡し命令の申し立て期間
9 明渡猶予制度
10 抵当権設定登記以前の賃貸借の場合
11 短期賃貸借・抵当権設定登記以降の賃貸借の場合
12 短期賃貸借
13 短期賃貸借に関する経過措置
14 民法第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)
15 不動産競売物件入札の方法



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